車3台分の狭小地でも、明るく豊かな住空間(狭小住宅)
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お客様からのご要望は「開放感のある明るいリビングが欲しい」というものでした。しかしこの敷地は、マンションの駐車場(車3台分ほどの狭小地)を敷地とした場所で、更に東、西、南を建物で囲まれている場所でした。プライバシーに配慮しつつ、明るく、狭さを感じさせない開放的な空間を作り上げるため、お客様とともに何度も打合せを重ねながら形にした作品です。
狭い敷地なので、床面積を最大限に確保しつつ吹付けなど縦方向への余白を組み込みました。これにより、風通しがよく広がりが感じられる、明るく表情豊かな空間を作り上げることに成功しました。
特に1階から3階を抜け、ロフトまで貫通する「螺旋階段」はこの家の象徴とも言えます。美しい曲線を描きながら上へと延びる螺旋階段は、メタルを利用し細い線で作り上げることによって、圧迫感を感じさせることなく、それぞれの階にいる家族を結びつける役割を果たすことができます。
縦に細長い形の住宅のため、家全体のカラーを白と黒のツートンで仕上げることによって、メリハリの利いた間延びしない空間に仕上げています。狭小住宅であっても、設計次第で「豊かな住空間はつくれる」という良い見本として上げられる作品に仕上がったと思います。