中庭と陽だまりのある、太陽に愛された贅沢な空間
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建設地は126坪という広さがあり、南側に向かって下がっていくヒナ壇状の造成地である。冬至の日に現地を訪れたが隣接建物からの影は敷地にかからない、日当り抜群の敷地である。
周辺はまだ空地が目立つが、これから開発が進み郊外型の住宅地となる。小さい敷地の場合は法的や物理的な制約がかかり、それらを積極的に受入れ計画に落とし込むことが多いが、ほとんど制約が無いような場合は周辺環境や土地の持っているポテンシャル等を読み、可能性を模索してはプランに反映させていくことを繰り返し続け、ラフプランは派生形を含め10タイプ以上になった。
南側に開放させたプラン、敷地に対してランダムに機能をブロック化して配置したプラン、中庭を中心に所要室を配置したプラン、また、それらをミックスしたプラン等、施主に提示し、打合せを繰り返した結果、中庭を囲んだプランとなった。
プランは敷地高低差を積極的に利用し、半地下やスキップフロアを取入れた変則型の平屋となっている。外からはスッキプフロアによるボリュームの変化が平屋の単調さを崩し、豊かな表情を作り出せていると感じている。